私たちがドイツパンを作るワケ
それは、日本人が食べるべきパンだから。世界文化遺産であるドイツのブロート(パン)こそ、皆様に食べていただきたい。
私達の身体を健康に保ってくれる基本として、医食同源、身土不二、一物全体を体現しています。縄文時代にパンらしきものを食べていた経緯も、裏付けとして一考に値するかもしれません。
パンは本来主食であり、毎日食べるものだから、安心できる製法であること。地元で素性がわかる産物であること。そして、飽きのこない美味しさであること。現代は、化学物質や添加物に頼る製造方法の工業製品化されたパンが横行し、食べるべきでない食べ物となっています。
また、油脂、砂糖、卵、牛乳などの副材料が入るものは菓子類であり嗜好品です。日常食としては体を害する可能性があります。素性のわかる地元農産物を使うことにより、生産者と顔の見える信頼関係を築き、共に持続する豊かな地域を支えることを意味します。その結果、景観の保護がされ、お互いの生活が約束され、ひいては国守りにつながります。

環境活動を追及すると
ドイツパンに行き着いた
ヴァルトオーナー渡辺の修行地は、南西ドイツの環境首都として知られるフライブルクに程近いバーデンワインの地カイザーシュテゥールでした。原子力発電所建設の反対活動がきっかけとなった場所であり、900人の住民は皆ワインに携わり、その村にある唯一のオーガニックパン屋「ベッカライ&コンディトライJENNE」創業150年でした。
近隣の平地に麦畑、製粉所があり、オーガニックの食材が流通され、職人6人一日で600kgの小麦粉やライ麦粉、ディンケル小麦からパンを作り、毎朝6時開店と同時にお客で溢れかえります。南ドイツで有名なプレッツェルは毎日1000個を手作りし、ラントブロート(田舎パン)、シュバルツヴァルトキルシェトルテも名産です。
伝統を重んじ、自然を愛し共生する生活を体験し、ドイツからたくさんの事を学んできました。ヴァルトは、ブロートを通し、ドイツ人の心を学んでいます。

ヴァルトはドイツブロートを皆様に
お届けいたします
ブロートとは大きいパンのこと。ドイツでは500g以上の大きいパンの呼び名であり、穀物粉、塩、酵母、水の基本材料から作るハード系の食事パン。日本の小麦は、おいしいブロートを作る事ができるのです。噛み応えがあり味わい深いブロートなら、栄養もあり、飽きがこないので毎日食べていただけます。ブロートの世界を是非お楽しみください。
ご挨拶
この度はドイツパン職人工房ヴァルトに興味を持って頂きありがとうございます。
ドイツパンは、ハード系の食事用パンであり「粉」「塩」「酵母」「水」の4つの材料から作られます。
材料は「日本産小麦粉」「ライ麦粉」「国産自然塩」「地元産自然酵母」「秩父山系水」を使用しています。
ドイツ伝統ライ麦サワー種3段階法でドイツ製ガスオーブンで焼き上げ
本格的な日本製ドイツパンに仕上げています。
是非、ご賞味ください。

渡辺知彦
TOMOHIKO WATANABE
代表取締役
山梨県甲府市出身 東京電機大学卒
半導体装置製造設計開発勤務後、自然環境の未来を憂い退社。持続可能な方法を考えるための活動や職を多数経験。地球再生の鍵は微生物と信じ、菌の使い手としてパン職人を決意する。
天然酵母パン「プラテーロ」にてパン作り人生を開始。
その後、独学でスキー場ペンションや、ぶどう農家にてパン作りを実施。
97年 パン工房「風土」開業。
00年 ドイツ南西部の村キーヒリンスベルゲンにてパン修行。
02年 4月帰国後、ドイチェスハウス「ヴァルト」開業。
06年 有限会社ヴァルト開業、同時に「ドイツパン職人工房ヴァルト」店名変更
石田本店、甲府駅前店 2店舗経営。
09年 石田本店のみ営業 現在に至る。
人類が自然共生しつつ地球上で生きていく方法をドイツパンを通して模索中です。ヴァルトの経営方針として、身体に良い食を第一に考え、農薬や化学物質を使わない栽培品で、パンや食材などを作り、安心な製造環境と製法を用い、シンプルで本物を追求して、適正価格で皆様にお届けしようと心がけています。個人的には、いつも笑顔で、呑気に、宇宙や太陽の力に感謝して、現代版の百姓(Hundred Name)を目指しています。


早川ゆかり
YUKARI HAYAKAWA
ブロートコネクター
愛知県岡崎市出身 東京農業大学卒
食道楽の父の影響で食べることが好きになる。
中でも「パンの会」に1993年から2005年終了まで会員としてパンを追いかける生活をする。
食べるだけでなく、パン教室に通い、時間をみては家庭でパン焼きをしていた。
ハード系パンに興味を抱いた時期に、ドイツパン職人工房ヴァルトの募集があり、家庭と両立しつつ販売と製造、店舗運営にと、全てを経験しスキルを身につける。
その中で問題として、「日本でドイツパンが受け入れられていない現状」を知り、学びを求め本場ヨーロッパでパンの世界を体験することを始める。
オーストリア、ドイツ、スイスなどのドイツ語圏や、ライ麦パン本場の北欧デンマークのパン製造、レストラン、農家、一般家庭などを経験を積むことで、一定の答えを得る。
“嗜好品”となっている日本のパンを、“命をつなぐ主食であり糧である” 本来のパン食にし、日本の食文化に格上げしなくてはならないと考えています。
「粉と水と塩」という基本的な材料で作るパンは主役ではなく食事の一部です。 和食でいう「炊いたご飯」と同じで「何と、どう食べるか」なんです。
正しいパン食文化を知ってもらうためにドイツパンを作って売っています。そこから、食べ方を伝える仕事「ブロートコネクター」を拝命しました。
ブロートコネクターとは、「パンと{ひと・もの・ちいき}を繋ぐ(connect)」「人」を意味する造語。
基本材料だけで作るドイツパン(=ハード系のパン)は美容や健康に良く、食生活を豊かにし、近隣の農家をサポートし、持続可能社会の一助となり、未来になだらかな道を作る食べ物と捉えています。
『安心な地元産小麦を美味しく食べるために欠かせない大きく焼いたパンを最後まで食べきる』をテーマに、パンに関わる「開発レシピ」「技術指導」「パン料理製造」の活動を行っています。
その他、「ご当地小麦を使ったパン屋さんを応援するサイト」パン食文化研究室 山梨ラボも運営中。